医療系

【私は打てる?】コロナワクチン予診項目13点(後編7〜13) 一般の方向け

日々ワクチンの予診をしている現役医師セキレイが

新型コロナワクチン予診13項目 & 医師の評価ポイント

をお届けしています。

今回は前編・後編のうち後編になります。
後編を読むと

  • てんかん持ちだけど大丈夫?
  • アレルギーがあるけど打てるかな?
  • 妊娠中でも大丈夫?

が解決できます。

こちらが実際の予診票になります。
どの製薬会社でも予診票は同じです。
予診表
参照:厚生労働省『新型コロナワクチンの予診表・説明書・情報提供資材』
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/vaccine_yoshinhyouetc.html

今日、体に具合が悪いところがありますか

コロナワクチンに限らず、予防接種は体調の良い時に打つのが原則です。
37.5℃を超える発熱など、体調の悪い時には接種しません。
正しく免疫が形成されず、ワクチンの効果が十分に出ない可能性があるためです。

しかし「はい」にチェックしていても、軽い体調不良の場合は予診医が接種可能と判断すれば接種ができます。

けいれん(ひきつけ)を起こしたことがありますか

けいれんが起こると、重症の場合呼吸困難となります。
ワクチンの副反応に発熱があることから「発熱→けいれん→呼吸困難」といった重大な病態につながることをあらかじめ予測し、対応準備のために設置された項目だと考えます。

てんかんがある方も

  • 発作の原因や発生状況がよくわかっており
  • 病状と体調が安定し
  • 主治医や予診医が適切と判断した場合

接種可能とされています。
発熱によって発作が生じやすいてんかん患者さんに対しては、発熱が生じた際の発作予防策と対処法を医師が指導します。

なお、赤ちゃんや小児期にみられる熱性けいれんの既往だけでは、接種不適当者にはなりません。

薬や食品などで、重いアレルギー症状(アナフィラキシーなど)を起こしたことがありますか

ワクチンの成分に対して重度のアレルギー症状を起こしたことがある方は、接種不適当者になります。
今回のワクチンにはポリエチレングリコール、それと反応性のあるポリソルベートという物質が含まれます。
両方とも様々な医薬品・化粧品に使用されていることから、ポリエチレングリコール・ポリソルベートがアレルギーの原因特定に至らないことも多いでしょう。
そのため、過去に薬や食品などで症状を起こしたことがある方は注意が必要と言えます。
そういった方の接種は、アナフィラキシーにも十分対応ができる体制を整えることが必要です。

なお

  • 食物アレルギー
  • ぜんそく
  • アトピー
  • 鼻炎
  • 花粉症
  • じんま疹

上記だけでは接種不適当者にはなりません。
経過観察時間を30分に延長し対応します。

これまでに予防接種を受けて具合が悪くなったことはありますか

1回目の接種でアナフィラキシーを起こした方は、2回目の接種はできません。
1回目の後すぐにアレルギー症状が出た方の2回目の接種は、見合わせるかアナフィラキシーにも十分対応ができる体制で実施するかを予診医が慎重に判断します。
打つ・打たないのどちらのメリット・デメリットも患者さんによく理解いただき、患者さんの希望も加味して判断します。
遅れてアレルギー症状が出た場合なら、2回目の接種は可能とされています。

また、全般的に予防接種による体調不良は主に2種類考えられます。

① 迷走神経反射
② アレルギー

① 迷走神経反射
注射の刺激でリラックスする神経が過剰に反応し、意識が遠のいたり力が入らなくなる現象です。
過去に採血や起立時に倒れたことがある方は、寝たまま接種したり、背もたれのある同じ椅子のまま移動せず接種と経過観察を行うことで対応します。

② アレルギー
ポリエチレングリコールを含むワクチンは、今回と同じファイザー社と武田・モデルナ社のワクチンです。
ポリソルベートを含むワクチンは下記の例があります。

  • 肺炎球菌(プレベナー13)
  • インフルエンザ(第一三共)
  • 子宮頸がん(ガーダシル)
  • 日本脳炎(エンセバック)
  • ロタウイルス(ロタテック)
  • 不活化ポリオ(イモバックス)

なおインフルエンザワクチンには卵が使用されていますが、コロナワクチンには卵は使用されていません。

現在妊娠している可能性(生理が予定より遅れているなど)はありますか。または、授乳中ですか

妊娠中・授乳中の方も接種は可能です。
今のところ、ワクチンによって不妊になる・赤ちゃんや母体に悪影響があるといった報告はありません。

しかしコロナワクチンを打った母親・父親が赤ちゃんに与える影響の研究はまだ完了していないため、各自で接種のメリット・デメリットをよく検討し判断いただくこととなっています。
取り巻く環境や状況は人によって違いますから、検討の際はかかりつけの産婦人科医や主治医にご相談ください。

2週間以内に予防接種を受けましたか

コロナワクチンの接種は、他のワクチンの接種とは前後2週間以上あけます。
「はい」の場合、接種日を改めます。
コロナワクチン接種「後」も2週間は他のワクチンを接種できない点に注意しましょう。

今日の予防接種について質問がありますか

不明点があればお気軽に予診医にお尋ねください。

以上、コロナワクチン予診項目の解説でした。
疑問点はなるべく解消した上で接種にのぞめるといいですね!

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セキレイ
勤務医🩺 医療系の学生さんや新人さん、一般の方に向けた医療情報を発信! 医療者のマネーリテラシーを向上させるべく、金融情報もお届けします。